[始まりは殺風景な寝室と俯く少女の写真。
しかしページをめくれば、その風景は徐々に変わっていく。
初めは机の上に写真とメモにペンが少しずつ増えていき、次第に溢れそうになれば棚が寝室に置かれる。
ベッドには子供が作ったのであろう飾りが少しずつ増えていき、冷たく落ち込んでいた少女の表情は徐々に柔らかく、その瞳に光が宿っていく。
使用人の背を何気なく見守る写真、子供が数名近くでお絵描きして不思議そうに眺めている写真、棚に増えていくバインダーファイル。
最後のページにさしかかれば、寝室全体が装飾で一杯になって多くの子供達と、その中で満面の笑みを浮かべる少女の姿。
"彼女"は確かにそこに居る。と全身全霊を以て伝えた作品。 ]