[カウンターから立ち上がった少女は窓際へ向かう。直射日光を防ぐカーテンを払うと、外の眩しさに目を細めた。画面端に虹色の光の輪が映る。細く開いていた窓に指をかけ、引いた。風はあまり吹いていないようだった。窓枠に寄りかかると、視線は慣れたように一点へ落ちる。花が、咲いていた。>>57]