星狩りの国-暁の街-

39 おひとりさまCafe7


メイド ラブ

[>>57カウンター席の少年が、会計について店主に声を掛けているのが聞こえた。

──“帰る”。
普通の店であれば、食事を終えたら家に帰るものだ。
女は目を開かされたような心地だった。

けれど一番帰りたい場所には、もう帰れない。
記憶が確かであれば、まだ女は次の就職先に辿り着いていなかった筈。
順当に行くならば、そちらに“帰る”べきなのだろう。
けれど、店主はこの街で仕事を斡旋出来ると言ってくれていた。

戻るのか、それとも。
これまでの女の人生は全て決められたものだった。
暫し、考え込む。**]

(61) 蒼生 2025/04/21(Mon) 00:22:12

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