ー 回想・ウキクサとゲーム、ロビーにて ー
[ロビー内の使用者のいないスペースへと停止し、近場にあった小さなテーブルと椅子を一脚ずつ、自身の手前へと引き寄せる。
ウキクサに椅子へ座るように促したが、どう反応しただろうか。
ウキクサが座らず立ったまま相対しても、さほど気にはならないだろう。
ウキクサがゲームの説明をするならば、その理解に努めて。
とはいえ、シンプルなゲームで、ルールの理解に時間を要するわけではないことに、わずかに安堵した。
ゲームの知識は少なく、経験はない。
そんな自分でも参加できるゲームを選択してくれたウキクサに感謝して。]
『分かりました。一つ質問があるのですが、聞きたいことはゲーム終了後に質問する形ですか?
それとも、ゲーム前に双方が聞きたいことを宣言し、ゲーム後にそれに応える形ですか?』
[そのような質問を一つ投げかけた。
どちらであっても、了解の意を示し、伏せられたカードを見つめる。わずかに思考した後に。]
『伏せられているカードの数字は、7よりも大きいと思います。』
[そう答えた。*]