[彼が私と会話しつつ紐解きたいと思っているのは「子供の心」という、彼にとっての最大の難解、ある意味の「未知なるもの」なのだろうか?
心の紐解きに興味が湧くなら当然、そのメカニズムも知りたくなるだろう。
レットが抱えたもやもやをきっかけに恋の仕組みを知りたいと願ったように。>>1:155
それで彼は私に問うているのでは。
だから、この質問は決して無遠慮なものではないのだ、恐らく。
マイケルは気味悪いという理由でそれを問うたが、彼の場合は純粋な疑問と真実への探求心においての問いなのだ、きっと。
物腰の静かな紳士は私の脳内に鎮座ましましているCPUよりも回転が速いのではと思うほどの頭脳をくるくると回して、あっという間に自身の疑問に一つの解を導き出す。それは恐らくまだ紐のはじっこでしかない。しかし、彼がそれを掴んだのはその様子から確実に見てとれた。]