あー、もしかして、これ、そんなに、珍しく、ない……?
[自分ひとりだけはしゃいでしまったかもしれない。少しずつ小声になっていく。
顔が火照っているような気がする。顔も、赤くなっているかもしれない。
恥ずかしくて少し視線を彷徨わせると、少女の前には、どうやら白磁のスープカップしかないらしい事に気がついた。
まだ、食事を頼めていないのだろうか? それとも、頼んだ食事を待っている最中なのだろうか?
どちらなのかは少年にはわからなかったが、前者なら、自分と同じだなあと、現実逃避の思考を重ねながら、少女の返事を待った。
もし、一連の流れに不審がられてしまうようならば、少年は顔を赤くしながらスープをひとくち、飲むだろう。]**