─舞台裏(映画出演前・回想)/『錠の輪』撮影風景─
[ドラマ『錠の輪』に、事件を目撃したか刑事に尋ねられる男装喫茶の執事役として現場にいた時のこと。
尋ねた刑事役の役者は行平じゃなかったかもしれない。
もしかしたら自分の出演シーンのみ全カットなんてことも否定出来ない。]
畏まりました、旦那様。
存じる限りの事は全てお話しいたしましょう。
────貴之、此方へ。
[そう言ってもう1人の目撃者である執事を呼び出すシーン。白手袋越しの手でパンパンと2回手を叩けば、OKの声。
刑事役が誰にせよ出番が終われば関係者各意に挨拶し、次の出番まで他の役者の演技を眺めて芝居の勉強。
どの現場でも、相手が誰でも欠かすことのない習慣。]