>>62ヤワタ
[広場で見つけた男は寝ていたようで。苦しげに呻く姿を見れば、悪夢を見ている事に気付いただろう。]
いらない…?
[漏れ聞こえた声を呟き。そして男を起こしただろう。]
悪い夢を見ていたようだな。
お土産だ。
[目を覚まし、身体を起こしたのならその膝に手土産を放る。]
こんな物が何の役に立つのか分からないが。
お前にとっては重要な物だったんだろう?
[慣れた手付きでそれを弄る様子を眺める。
このタラッシリアで誰も持っていない、この男だけが持っている道具。魔法とは異質な、動力も分からない未知の物。それが何か全く分からないが、この男の失われた記憶を取り戻す鍵の様な気がしていた。]
怪我?平気だ。
こんなものを盗み出すくらい、赤子の手を捻るより簡単だ。