[互いに哀しい顔をしていたかもしれません。>>0:241 だけどもし、最後の言葉が聞けたなら]
…よかった。
わたしも、今の時間が好きですよ。
お互いに本当のしあわせ、見つけられるといいですね。
[そう。互いに、そして“誰から見たって幸せなのだ”と言ってもらえるような、そんな暮らしをホワイト・マーブルでは送れたらいい。わたしは、こころからそう思います。
そして食事が終わって離れる時には、彼女にこう言ったでしょう]
良い船旅を、ドルチェ。
いいえ、良い人生を、でしょうか。
[笑って別れます。
きっとこれっきりではなくて、多分その後も長い船旅の中で、何度か話をしたことがあったと思います。そのたびに、“今日もこの時間が好きだった” … そう思えていれば、それほどうれしいことはないのです。]**