ー回想・図星ー
[いつか、お世話になったときの話。
>>52
そそっかしいと図星をつかれ、つい口を尖らせる。]
「いい意味でって。
そそっかしいに、"いい"も"わるい"もないでしょ。」
[そういってヘソを曲げてしまった。
ぷいっとそっぽを向く姿には、大人っぽさなんてカケラもない。
そも、おねえちゃんらしい態度のほとんどは姉たちの見よう見まねにすぎなくて。
あるいは合唱団のおねえさんやおにいさんたちの真似っこをしているだけで。
元々おてんばという言葉がよく似合う子どもだったのだ。
もちろん"ユズリハ"で過ごすうちに、だいぶ落ち着いてはいったけど。
それでも時たま顔をのぞかせていたことだろう。]