[アルカディアは誰もが活躍できる星だ。能力で役割が割り振られるからだ。
アルカディアは争いのない星だ。評価のために人に優しくあろうとするからだ。
アルカディアは恵まれた星だ。比較される他星と関わらなければ、確かにそうだ。
与えられるものに満足していれば、幸せでいられたのかもしれない。
希望を知って、友人ができて、憧れを抱いて、外の世界とふれあう度に、自分の知る世界が窮屈に感じるようになっていった。
いや、それ以前から感じていた違和感が形になっただけだったのかもしれない。
自分から何かを求めない人生が、本当に幸せなのかって。]