[小振りのキャリーケースを引いて。
コロコロ車輪の音と、カラコロかすかな音がする。]
おはよう、デッくん。
[幼馴染>>63の背の高さはよく目立つ。
見つけたら、歩く速度を上げて手を振った。
現地まではみんなで移動だったかどうか。
他のメンバーもいるなら同様に挨拶をしたことだろう。
普段なら、幼馴染とはいえ常にそばに居ようとすることはなく、彼には彼の、自分には自分の友人関係があるから、こういう時自然と別行動もする。
しかし今回はそれぞれ婚約者同士のペア。
特に隠されていなければ把握しあってるだろうから。
いつもより詩音と詩羽の様子を見て、ふむふむとしてから、ちらりと幼馴染を見上げてからにこりと笑った。
いっぱいふたりで話す時間ありそうだねぇ、と。*]