― 診察室:ダイヤと ―
[おっさんもオヤジもあんまり変わらないんじゃないかなぁ。と言うのはダイヤの心の中を読み取れるわけでもなし、特に口に出る言葉では無かっただろう。おしまい。
分かりやすく明るくなった表情に、そんな顔も出来るのだなを静かに思って。
いや、こちらが個体本来の姿だったのかも知れない。>>54
自信満々に行われるチューニングは流石とした言いようがなく、纏う雰囲気ごと変わってゆく姿に、嗚呼これが巫女と呼ばれる由縁かと目を細める。>>55
響く鎮魂曲は透き通り、唯々美しかった。>>56
それと同時、コレが何もかもを葬る武器だなんて信じたくなかった。
そんな機能を付けた者は大馬鹿だ、この機体はただそれだけで美しいと言うのに。
詳細は知らぬ事だが、美しくある事、たったそれだけでも良かったのかも知れない。
愚かなニンゲンも居た物だと、ヒトモドキが口にしてはならないような言葉を飲み込んだ。*]