ー 廊下にてPKと ー
[暫くの沈黙。それから、光るディスプレイに表示される文字列。
なるほど、この車両型ヒトモドキは発声器官を有さない個体であるらしい。
自己紹介、というよりは、自己に対する問いかけに対して自動で出力される定型文のようだという印象を受けつつ、ディスプレイに表示された情報を認識、処理する。
車両型ヒトモドキ、正確にはサポート型ヒトモドキ PK。
質問、悩み、会話のリクエスト。
この文章から、入力情報に対し、回答を思考ではなく、演算で出力するタイプのヒトモドキだと推察。
続く機体不良の問いかけに対する返答。
機体不良は確認されず。待機命令の実行中とのこと。
それから、自身の性能やそれに伴う懸念、よりパフォーマンスを向上するための報告要請。
外部ツールへのバックアップ、どうやらパフォーマンス向上のための情報は外部にアクセスすることができるらしい。
私はPKの文章を一通り読み終え、わずかな思考時間をおいて返答しました。]