―回想:フットマン―
[二度目に彼を見たのは、表通りに行ったときだった。
その日は少し機嫌が悪かった。
いつもパーツを売っている裏通りのジャンクショップ店主が代替わりしていた。
前任はまだいるが、店の切り盛りを息子に任せるつもりだという。その息子の態度が、とても悪かったのだ。
彼はぼくのことを良く思っていないようで、碌に相手をしようとしなかった。スコップを振り上げたところで前任がすっとんできて息子に拳骨を食らわせた。
中身が入ったままの鞄を乱暴に振り回しながら、表通りをあるいていく。
そこで、目が合った。>>0:353
今日のフットマンは機嫌がよかったのか、にこやかに近づいてきて、あれよあれよという間に一緒に食事をすることになっていた。]