[お花屋さんをすると決めた時。
花壇を作るのを手伝ってくれたのは、アロイスだった。
孤児の私にまともな土地は引き継がれて無くて。
岩だらけの土地を鍬で耕して。
雑草を根切りして。土をふわふわにして。
そんな作業をするのは大変だった。
それでも嫌な顔一つしないで。
手伝ってくれて。
土がふかふかになったら。
石組みの花壇を作ってくれたの。
私だけの秘密の花園。
これからお花を育てて行く場所。
何ももたない私に。花を育てる柔らかな土と。
育てた花を彩る。綺麗な石造りの花壇をくれたのは。
アロイスだった。*]