― その後 ―
[全員分の対応が終わり次第、眼鏡をかけた男性型ヒトモドキはホームである診察室を後にする。
早速問題が起きていないか、異常が無いかと言った見回りを目的に。
嗚呼、早速…。
脱走を図ろうとしている個体が約一機。>>39
独り言が漏れて居るよと指摘するのも憚られるが、特に放っておいても抜け出す事は不可能だろう。
抜け口を探そうと躍起になるのは彼女が初めてではない。
声をかけた結果また暴れられるか喧嘩になっても困る訳だし、どう対応した物か。
次に、診察室の外で出待ちしているPKに目をやり――…、
(出待ちでは無いのだが!)
咎める事はしないが、そこに居たままでも困る。
いや、特に困らないか。困らないが、いかがなものかと思う。
必要であればロビーへ等の移動を促すか、与えられている部屋の説明でもするか。
案内も説明も一言二言で済んでしまう、狭苦しい施設内。世話役と言いつつも自身がやる事は酷く少ない。
とりあえず暫しの間、アンジェとの会話を見守るつもりで。**]