[寂しがりがうつったという言葉には、少し表情を和らげた。]
うつしちゃったか。
[茶化すつもりはなかったが、そこに反応してしまったのは、自分の言葉を覚えていたことへの驚きと、ケンがそんな言葉を零したのが、少し意外だったからだ。
いつでも強く芯を持って生きていそうに見える彼もそんなことがあるのかと。寂しいと思うときがあるのだと。
>>62 わずかな沈黙。ケンの言葉を聞いて、首を傾げ、言葉を継ぐ。]
心配されるの、嬉しくはないけど。ありがとうって、思う。
[心配されるのは苦手だ。
心配されたことも殆どないし、心配される状況自体に不安感を覚える。
しかし、誰かに気を割くことは、即ち相手のことを気にかけているのだと、それくらいは分かるから。]
ありがとうね。
[重ねて礼を言った。彼が何に大丈夫と言ってくれたのかは意味を取りかねたが、心配故の言葉だろうと解釈して。]