[危険物の存在>>56には、うんと短く頷きを返して。 こうしてレイルに手を引かれて走り出す中で、聞こえる発砲音に、一度歩みは止まる。 曲がり角の先の廊下には>>26>>27血みどろの身体がごろごろと。この暴動に乗りに乗ったごろつきもごろごろと。 こんな惨状にも吐き戻さずに居られたのは、良くも悪くもこの監獄の劣悪な環境の所為か。 そしてその場から走り出す人影の、見覚えのある黒髪の二房――>>28]