[まだ警察官であった頃、冤罪と思われる事件に関わったことは何度もある。
まともな捜査をせずに決めつける事も、目的をもって別人に罪を被せようとする事も、火のないところに煙を立たせようとする事もあった。
――――間違いを認められない人間の、なんと多いことか。
そんなことが行われるとき、決まって自分は捜査から外された。
独自に調査を行い、本当の犯人を見つけてもそれを握りつぶされる。一捜査員の自分に出来ることなどとても少ない。
一つひとつの事件に、全てに対応することは不可能である。
なので、大元を叩くことにした。
管轄内外で起こった冤罪事件を調べ上げ、そうしてついに一人の人間の罪を暴いた。>>0:77]