[ そうして慣れぬ祭りの話に言及すれば、
ラヴはどこか言いよどむ様子を見せる。>>64
なんだろうと言葉を待っていれば、
不意にじっと此方を見つめる瞳と目が合った。>>65
その瞳に図星をつかれてぎくりと大きく揺れる肩は、
我ながらあまりにも正直で。 ]
ッな
い、いや……ッ
ない………ない…ぞ。
その、今のところは……だが。
[ ラヴが私にそんな言葉を向けるのも、
思えば無理もないことかも知れない。
なんせ私は今まで色恋の匂いをさせた事もないのだ。
そんな菓子売りばかりに夢中になっていた独身の男が
突然祭りに積極的に参加する理由といったら
当然話はそこに行き着いてしまうだろう。 ]