[ぼーんやり。いつのまにか私は、どこかの野原で眠っていたようである。目を覚ますと、空が見えた。目元が痛い。指先で触れてみると、どうやら泣いていて腫れたらしいと知る。ようだ、らしい、という言葉がつくのは、私はそれまでの自分のことをとんと思い出せなかったからだ。]