― いつかの、公爵と ―
[それは、とある男が朝の王となってからの話。]
公爵、聞いてくれ公爵
今日『暮れぬ朝の王』の臣下と会ったよ
[他者の電脳から引きずり出した情報、もとい土産を片手、満面の笑みで組織のボスに謁見する。
自身の年齢は不詳ではあったが、異端な性格かつそれなりの年長者ゆえ、公爵への態度も上下関係を気にしたような物では無い。
他者の頭を混ぜたがるような変人は、トループに混沌をもたらす前、最初から囲って置いた方が良い。
それが組織としての、プロフィールの無いフィジシャンと言う男に対しての接し方である。
ハッカーとしての腕が良い事もあってか、異端は異端なりに組織内で平凡に過ごして居た。]
朝の王は良い組織に育っているよ
喰らい喰らわれる時が楽しみだ
[子供が今夜の献立に思いを馳せるよう、微笑んで。*]