[こうして、シェルタンの脚がアッサの地を再び踏んでから数日の後。
そう、たった数日の準備期間を経て――。
アッサの劇場に再び、それは出現する。
かつて、銀河間交流行事の折に披露した演目。
高潔なる白銀の騎士と対峙する、棘の城の亡霊の王。
王が纏う衣装も化粧も、かつての公演時そのまま。
それだけでなく、背丈も顔立ちも、声の張り方も。
立ち振る舞いも、時折客席に向けられる鋭い眼差しも、
呪いと嘆きを紡ぐ台詞の抑揚も、あの頃と同じ!
過去の公演と異なるのは、舞台ならではの幾つかのアドリブと、化粧越しに薄らと覗く、左の額に残る傷跡。
あの時>>2:38肩に受けた銃創は、黒い羽をあしらった衣装の下に隠されたままだったけれど。]