[ ──敵の動きを知るためでもあった。
ひとりで護衛も何も付けず、
状況を把握するために足を進める王の側近。
敵の実態も計画も顔も分からない以上、
私は私自身を囮にし、情報を集めるしかない。 ]
衛生兵は一人いたな?
急ぎ、そいつと警備兵数名を臨時医院に向かわせろ
メスを研いで消毒し、いつでも使えるようにしておけ
[ そこまで言えば、兵も抵抗は出来ないようだった。
首を縦に振り 私の言う通り動いていく。
──私は未だ混乱に包まれる大通りを警戒しながら
"この状況に適応出来ている"存在を探し、目を配る。** ]