[…目が覚めたとき。
もう何日も時が経ったということにすぐ気がつく。
なぜならば…あの喧騒が。小さくなっていたから。]
……誰が、玉座取った?
[男は部下にまずそのことを聞く。戦いが…
少なくとも地獄レベルでないということは、何らかの理由で戦う理由がなくなったからに他ならない。
全身を見れば、包帯や傷テープのように、肌外装を保護し固定するテープが張り巡らされており、なるほどこれはまさしく大怪我を追ったけが人のようだなと感じた。
聴けば、破損状態があまりに酷く、なんとか意識や記憶を守ろうとして、壊れた部品を取り外し、ありあわせのもので機体が動くようにしたところ…戦闘などに必要な機工の殆どを外すことになってしまったという。
なんなら、歩く、考える、話す以外の動作は、元のパースの修復が終わるまでは難しそうとまで言われてしまった。
なんとかしろよ???と睨みつけるが、今は、そもそもパーツが不足しているのだ。…先の戦闘の影響で。