「ひとりぼっちで、さみしそうだったから」
そう言うと彼女は少し苦しそうな顔をして、それから屋敷の裏にある焼却炉の使い方を教えてくれた。
白い骨と灰になったそのコを、庭に埋めた。
数年前に祖母が亡くなったときは、薔薇の花壇に彼女を撒いた。それを望んでいたから。
亡くなったその日も、手入れをしていた真っ赤な薔薇たち。]
どうしたの、お腹すいた?
ごはんはもう少し待ってね。
[グリムが鼻を押し付けてくる。少し湿っている。]
わかった、わかったよ。
もう、しょうがないなあ。
さみしくはない。みんなここにいるから。
グリムがいるから。
ひとりでなければ、悲しくはないのだ]**