[ハッキングの相手は何も、個人の電脳に限った話では無い。
コンピュータ相手ネット経由で潜り込み、中をこじ開ける事も珍しい事では無く、そこに在るのは裏帳簿であったり、ばら撒かれては困る画像データ等々エトセトラ。
ファイアウォールを突き破り情報の渦を掘り進めれば、自身の欲しいものは大抵手に入っただろう。
けれども破れない壁も当たり前のように存在するし、攻性防壁に返り討ちにされ、自身の脳が焼かれそうになったケースも存在する。
無論無防備に焼かれない為、自分の電脳にはそれなりと金のかかったプロテクタが備えられていた。]