[ 隣を歩く彼女に目をやれば、 自然と目に入る花について口にする。 杏の花なんて、自然に選ばないものだろう。 私の故郷に生える花の一つで、 菓子で模す事もあるからよく知っている。 もしかしたら…なんて気持ちで尋ねてみたが、>>80 返ってきた答えを聞いて「なるほど」と相槌を打った。 ] ……………………。 [ そして、じわじわと頬を染めていく。 目線を上げれば、 私の顔が耳まで色づいているのが見えたかもしれない。 そうか。フローラが。 その花を似合う、と。 ]