[……機械の女が歩いた後には、手足を折られた暴徒が幾人も転がっている。今度は機械化した者だけでなく、生身の人間もまた地に転がりもがき、呻いている。
斬られずともへし折られた生身の脚には、カタナの鞘で強打された痕。斬り落としたままにすれば、出血多量で死にかねない、と。
オーネスト(あの“正直者”は確かにその人だった!)との“いい国”の話を経て、「穴掘り帝国のオクリビ」は、「正式デビュー暴力の示し方」>>1:83についての方針を少し変えた。
――奪われるだけの命が生まれない。
――誰一人として見捨てない。
そんな夢と願いの「国」を夢見る女は、「不殺のアイドル」のスタンスを堅持を試みる。
それが結果的に、地獄の悪魔が如きおぞましい戦術>>46と同じ結果を為そうとも。*]