[俺はローズのサイン入りパーカーを脱いで丁寧に畳む。
その上に秘宝石のネックレス、卵型通信機。
ユラからもらったオルゴールとマスコット人形。
それからラピスのくれたスノードーム。
全部パーカーの上に大事に乗せて母さんに託す。
事情を知らないラピスに断りを入れつつ]
ごめんな、ラピス。
遊園地の大事なもの、俺が持って帰りたいけど……。
父さんに見つかったら捨てられるかもしれないんだ。
だから、大事な思い出を母さんに託すよ。
そしたら母さんも目が覚めて俺との思い出になるし!
大きくなったら迎えに行くから……待っててね!
[母さんは俺の託したもの全部受け取ってくれた。
そうして、『待ってるね』って優しく笑ってくれたんだ]