サーカスショーまでの道中
[夜にだけ訪れられる不思議な遊園地。
『ラピス』は手元のマップのイラストを頼りに、
明るく広く賑やかな遊歩道を歩いていきます。
辺りには、自分以外にも数は少ないですが
いろんな人がアトラクションを目指して歩いていたり、
道すがらにある大きな湖を眺めて楽しんでいました。]
…ニンゲンサマ、は、
みんナ、笑顔、です。ミンナ、楽しソウデス
[楽しいアトラクションや花壇の花。
湖に浮かぶスワンボート。
一夜限りの夢にふさわしい楽しさを眺めていました。
……たった一人で。
ああ、そういえば。僕が仕えるべき"ニンゲンサマ"は一体全体どこに行ってしまったのでしょう。ここに来れるのは自分だけ?”ニンゲンサマ"とはぐれた?どこにいけば…この胸の穴は塞がれる?
人形にはわかりません。このポッカリとした穴を埋めてくれる"楽しい"とは何なのか。自分は誰でなんのためにここにいるのかさえ]