星狩りの国-暁の街-

5 【半突発誰歓RP村】映画 ─玉響に“なけ”─


3-A 幸阪結月

[視線を再び前へ戻すと、素直にこくりと頷く。]

 勝手にごめん。
 あそこの窓から花が崩れてるのが見えて、帰りに気になっちゃって。

[結月はささやかな嘘を吐いた。
正しくは、"犯人"を見たことを口にしなかった。
それは悠然と歩き去った誰かを庇った訳ではなくて、
「目撃したのに放っておきました」と言うのが憚られたからだ。
指し示した窓はカーテンが閉まってよく分からない。
そのことに気づいて、「図書室」と付け加えた。]

 でも、それだけしかしてないよ。
 他には何も触ってない。

[まさか"犯人"が自首したなんて知らない目撃者は、
嘘を吐いたせいで生まれた自分が疑われる可能性に抗う。
だって、彼が話しかける理由が理解できなかった。
両手を上げて己の無害さをアピールする。]

(85) 2023/03/04(Sat) 06:06:33

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