>>77 ウロボロス
[ベッドに寝かせた途端に寝ると言って眠りに落ちてしまう様子を見て、本当に死んだかと顔を蒼白にした。
けれども穏やかな寝息を聞けば、深いため息をつきながらへなへなと床に膝をついた。]
……はぁ。
[いや、まだだ。手首で脈を取り、詰め襟に指を差し込んで体温をはかり、ベッドに手をついて彼の心臓付近に耳をつけ、鼓動を聞いて。それでやっと寝ているだけだと判断して、安堵する。]
昨日寝てなかったのか?
[昨夜は酒盛りしていたらしいし、そんなこともあるだろう。
彼の革靴を脱がせてやる。それから、叶えば警備団服の前を開けて、寝かせているベッドを整えて身体に布団をかけた。]