……。 …………じゃあ、……きぐる、[着ぐるみさん、と言いかけて。それは外側の呼び方かもしれないと唇を止める。黙り込んで数秒間のあと、] あなた、と……いる。[問われた言葉の通りに、片方を選んだ。ぬいぐるみの瞳は人間とは違う。視線の向きは分からず、感情が読み取れないが、むしろこちらが視線から逃げることはしなくていい。ちらりと光の分からない瞳を窺った。]