[職業病と言う事は、この者も医療従事者なのだろうか。
クラマトと近しい物を覚えたりして、やや気を許した。
――今日はなぜか、医者によく出くわす。開かれたばかりのトループには多いのだろうか。
何かしら大きな需要でもあるのだろうかと、頭の隅で考えたりして。]
『少しなら、詳しい』
[詳しいかと聞かれれば、即答する。
遠い地区は若干忘れかけていたが、全く分からない訳ではない。
地図を覗き込み、描かれている図形群を確認して。>>81]
『この店なら――、ああ、
少し場所が複雑だな、案内しよ、うか』
[この菓子屋なら覚えがある。食べるのは好きだ、甘味も好きだ。
入ったことは無いが場所だけは覚えていた菓子屋に、案内を申し出て。
何やら強い執着のようなものを感じたが、まあ気のせいだろう。**]