学校
[小走りに追い付いてきた彼女に指を絡めて握りしめながら、さらに先へ。
そういうところも、なんだかかわいくて仕方がない。
彼女の心音は
>>83よく気を付ければ早くなっているのに気付けたかもしれない。
でも、それよりも俺自身の鼓動の方がずっと早かった。]
そうかもしれない。昔は毎日ここまでの歩き道、長く感じたのにな。
今日は、もっと長くてもいいのにって思ってしまってる。
[そんな事を呟くうちに、小さい頃から慣れ親しんだ学校に辿り着いた。俺の背は伸びて色々な事が変わっても、木蓮の花はあの頃のまま。]