[いつも通り、の“いつも”は随分昔から変わらない。
何の因果か、自身のPTの路銀を稼ぐ為にと
リーダーに半ば無理やり押し付けられたアドバイザーという仕事。
その時助言を与えていた田舎出身の青年がランディだった。
夜明けの風、なる彼らの名は時をかけて着実に有名になって行った。
それが自身の助言のおかげだったかどうかは知れない。
名をあげるもの達は成る可くして成る、そういうものだ。
どうやらそのPTも既に解散してしまったようだが。]
いつも通りなら、もう店を開けている頃合いなんだがな。
[壁のシミはやれやれと言った風に目を伏せる。
アドバイザーの頃にはなかった小さな宝飾店を持ち、前線から退いた男を
ランディはどう思っているのだろうか。]