[その後もぽつりぽつりと互いに話をしながら
次にご飯を食べに行く日を後日決めようと、そんな約束をしたり
ふと窓の外を眺めては、景色の中で先を通り過ぎていく人影>>1:28を見つけ、少女に声をかけたりしただろう。
大人しく揺られれば、たどり着くのは目的地。
表情の変わる様子には気がつくものの、向かう先が決まっていることを知っている女は、下手に声をかけることもない。
心に決めるのは少女自身だと、分かり切っている事だから。]
うん、またね。
街でまた会えれば、今度は一緒に回りましょ。
[女は少女へ手を振り見送る。
少女を先に送り出すのは、女のせめてもの気遣いだ。
戦友のその背を見て送り出した後は、女はガイドの冊子を広げて眺める。
さて、うるさい腹の虫を黙らせなければならないから。]*