[このような惑星事情>>91故に、「複数の銀河で活動する舞台役者・シェルタン」の行方が昨今の各銀河系のニュースでどう伝えられているかは、ヘイヴンの中では定かには知れない。
宿主の遺体を他者に発見された記憶や形跡はなかったから、恐らくは失踪扱い、どこかでは死亡説も出ているかもしれない(実際死んでいる)――そこまでは、ここにいるシェルタンにも想像できる。
リェッカに告げたこと>>88は、単なる口だけの謙遜ではない。役者シェルタンは生前から自らを「大スター」ではないと自認していたし、それは“ 演者 ”の思考でも変わりない。
確かに一座で星間・銀河間の交流には貢献したし、権力者との関わりも得た。けれどそれだけ、なのだと。
シェルタンは「舞台役者」という公の人ということもあり、追手以外の者からの捜索自体はおそらくされているだろう。
けれども流石に、自身の失踪によって国家や星や銀河の情勢が崩れるとか、そんな大それた事態にはならない筈――だけれども。]