[ 先王の死は病気が原因だった。 その元を辿れば、きっかけは怪我だったらしい。 反逆者が殺したのなら波乱にもなったろうが、 死因に疑いの余地がなかったおかげで、 さほどの騒ぎにはならなかった。 王であっても、そんなつまらない死に方をする。 それを知っているからこそ、 オレは彼女の存在をありがたく思っている。 愛してもいるさ、愛し子の一人として。 彼女に慕われているのも充分に感じている。 城へと戻ってきたなら、存分に労いたいものだ。 ]*