>>86リスティリナ
しごとが、いきがい……?
[珍しく困惑の表情を浮かべた。]
……吟遊詩人とか聖職者とか……自分の“好き”や信念を仕事にできるなら、そういう発想もあったかもしれないわね……?
[貴族の価値観は、彼女には少し難しかった。]
ここに来て初めて“都市”とか“国”とか、そういう概念があることを知ったから、生まれた地がなんと呼ばれていたかなんて知らないわ。
[眉を寄せる。不機嫌なトーンでそう言った。
その後の質問には少し驚きを見せて。]
……あんたみたいな女の子がなんでそんなところを探していたのか知らないけれど。
宵淵の万華鏡というのは、ここのエリアのことよ。