[路地裏の奥。道を曲がりくねったその先に。地下につながる大きな大穴。カーンカーンと響く音。ヂリヂリバチリと燈るカンテラ。今にも崩れそうなその先は、大きく広がる大空洞。トループの地下につながる天然洞窟。もう掘り尽くされたその先で、隻腕の男がつるはしを振るう。] えんやぁこぉら、どっこいしょ えんやぁこぉら、どっこいしょ あ〜だめだ、こっちは取れねえ ちくしょぉ、さっきの金で も一個ツルハシ買うかねえ?[もう誰一人掘らない穴を、男は独りで掘っていた]