[……実際にはこの修羅の街道を経て、オクリビの機体内のCPUにはそれなりに負荷が掛かっている。
数多の銃弾や刃を搔い潜りながら、「人類を蹂躙する」機体で敢えて不殺を貫くには、それ相応の計算処理が必要。序に言えば立て続けの戦闘そのもので、機体内部には排熱しきれていない熱が籠りつつある。
ただ外観からはこうした状態が確認できない、というだけのことだ。
そんな時に道の向こうから、狂騒にかき消されそうな大声>>73を微かに聴き拾った時には、ほんの微かに目元を緩めた。
この「喧嘩」は当分収まらないとも悟ってしまってはいたけれども。]