[クレイに向き直った男は、ニッと笑って。]好きで案内するんだ、気にするな。医者は奉仕活動。タダ働きは慣れてる。[そう言ったのは、脳裏に敵味方問わずに助けて回る女の姿が過ったから。]まあ、くれるってんなら貰うけどな。[そう悪戯っぽく笑って、屋台群に向かって先導して歩き出した。]