[こうしてズィーの声が響いてきた方角を辿るうちに、頭の中に響く通信。
「幽霊」への注意喚起は確かに伝わったようだ>>75。
しかし彼女が幽霊に妙に反応する様は前職の後輩のごく一部を想起させ、反射的に口元が僅かに吊り上がってしまったという。今の距離からなら、ズィー当人にはこの顔は見えない、筈だ。
それから、追伸じみた通信への返答>>76。
オクリビからの言葉は抽象的になってしまっていたが、返ってきた「ねずみちゃん」の語は此方の意を確かに汲みとったようで]
良かったわ。あの子を好きになってくれて。
[安堵を籠めた声で、まずそう通信越しに伝えてから。
今のこの「戦争」の状況下で女を案じるような言葉に、努めて確りとした声音を届ける。]
ええ、無茶はしない。
たった今、大分公演してきたところだけれど――
少し疲れも見えてきてるから、休み休み活動するわ。