[……気が付けば、「女王陛下」に対して丁寧語が抜けてきていた。
通信越しに「二人きりの話」を重ねることで、近しさがより増してきたのかもしれない――そう微かに想いながら]
私は今、おそらく貴女のすぐ近くまで来ている。
休み休み、とは言ったけれど――
この辺りの暴れん坊たちを大人しくさせて、
ついでに国への勧誘もしてきちゃうわね?
[通信越しに――もしかしたらもう直接話し声が届く範囲かもしれないが――再び声を載せる。
譬え遠くから案じる、という形であっても。
女を守ろうとする「女王」を自分からも守ろうと――そんな調子でカタナを鞘ごと振るっていく。
一応手榴弾も持ってはいるが、生身相手でも機械相手でもまともに当たれば死にかねない代物ので、これの使いどころは思案の余地があるところだ。]