おかしいな、ラウンジに行くはずだったのに
[ツバサ様の姿をした白薔薇の、黒い革のブーツを履いた足は、ラウンジまでの道中でむにゅっとしたなにものか
>>73を思いっきり踏みつけました。万が一は起こるものなのです。
幸い、おみかんまでは足で踏みつけなかったので、すってんころりん!とツバサ様(の姿をしたなにものか)が格好悪く転んでしまうことはありませんでした。]
今のは何。
[長身のすがたで真っすぐ前だけを見ていた白薔薇は、ここで漸く足元を振り返りました。
そこには何やら、うさぎ……のような、小さななにものかがいたのです。]
うさぎの形。
[けれど、あの家の庭で野生の生き物たちともたくさん接していた白薔薇には感じられました。
おみかんを押すような形でそこにいたなにものかは多分、動物種としてのウサギとして生きていた存在とは違う存在なのだろう、と。]