裏通りの拝謁/決闘
[さて、此方の挨拶と自己紹介の口上は、届いていたやら届かなかったやら。
「オクリビちゃん」と名乗ったにも関わらずの、「リリオのとこの小娘」
>>85の一言。振り返った「王」に対し、カタナの切っ先を向けた姿勢のまま、苦笑をひとつ浮かべてみせた。
……大分遅れたタイミングで彼の顔に怪訝が浮かぶのも見えたが、それはひとまず意識の片隅に追いやって]
あら、私を――「フアナ」をご存じだったのですね。
貴方のお子様たちから「王」のお噂は伺ってましたが、
初対面の私にも、ご近所のおじさまの如く
気さくに接していただけて光栄です。
[その「お子様」たちとは、葬儀社のほうでも闇市場のほうでも付き合いがあった。
故に「死を悼む娘」「屍をバラす娘」、両方の側面が伝えられていただろう。]