ー 邂逅前:そばに控える、いつだって君の >>10ー
[アリシアから預かった懐中時計を片手に、
アタシは広場の様子をじっと観察していた。
その懐中時計は、アリシアが自分の力で手に入れたものらしく、古めかしい雰囲気ながらも良い働き者だった(中心を押せば動くという>>0:444、少し不思議な懐中時計。アリシアにぴったりだとあたしは思った)
あの子が、一人でフットマンに会いに行くと言ったとき、流石にあたしは危険だと止めに入った。
確かにフットマンは旧知の仲だ。だが、だからこそ彼の気まぐれ具合や酷く飽き性なところもよく分かっていた。
ある日突然退屈すぎて公爵の元を去った男だ。
気まぐれを起こしたら何をしでかすか分かったもんじゃない!
そもそも集まってくるのはフットマンの配下だけでない、普通の暴徒たちだってやってくる可能性があるのだから、流石に一人にはできません!!!とお姉ちゃんはプンスコして見せていた]